海外ドラマの脚本手法(WDR)をNHKが取り入れることの意味

外国のスクリプトライター的仕組み

NHKドラマの制作についてこんな記事を読んだ。

『3000万』 NHKが海外ドラマの手法で脚本を構築:日経クロストレンド – https://xtrend.nikkei.com/atcl/contents/18/00897/00046/

2024年秋、NHKが海外の手法を取り入れた新たなドラマ作りに取り組み、形になった作品が放送される。土曜ドラマ『3000万』は、「WDRプロジェクト」から生まれた第1作。WDRは「Writers’ Development Room」の略で、22年にNHKが公募で2025人の応募者の中から10人の脚本家を選出。メンバーは22年10月から23年5月まで、毎週行われる会議に参加し、脚本を提出することを課せられた。プロジェクトを通して、連続ドラマの第1話の脚本が19作品完成。そのなかから連ドラ化されるのが『3000万』だ。

要するに、たくさんの脚本家にスクリプトを書かせて、
その中からベストだと思われるものを選んで撮影する、という手法。

「アメリカの連続ドラマは練りに練って第1話の脚本を作り、パイロット版として制作。好評だったら実際の連続ドラマとして動き出す、という流れが一般的です。さらに第1話を作る上で、ティーザーと呼ばれる最初のつかみに主人公の紹介や世界観を凝縮させることや、1話を5つのアクト(幕)で展開させ、その中でも4つ目のアクトに最大級の出来事を起こさせるなど、スタンダードになっている手法があります。プロジェクトではメンバーが出した脚本について、分析することにかなりの時間を割きました。

大谷翔平も大好きな『ブレイキング・バッド』なんか脚本ほんとすごいしね。

「日本では、実際に映像化されないと脚本家にギャランティーが支払われない、ということが珍しくありません。オリジナル作品の場合、脚本家はゼロから作品を生み出します。その作業を軽視したくないと訴え、予算を確保しました。ドラマ業界で脚本家を発掘して、次の時代を担う人材を育成することの重要性がこのドラマを通じて伝わることを願っています」

ドラマ制作の裏側、なかなかまだ厳しそうだけれども、
『女王の教室』や『人にやさしく』みたいなドラマ名作がまた見れる日がくるのかなと。

『24』の頃からアメリカではこういう脚本の作り方をしている、
と日本でも話題になっていた気がするけれど、
いいことばかりではなくて、悪い点もあることを一応書いておこうかなと。

アメリカの連続ドラマでは、
視聴率の不振が続くと、急に脚本の方向転換を強いられるため、
・以前までのキャラクターの性格が突然変わったり
・新規登場人物が無理やりねじ込まれたり
とデメリットが目立つことも少なくなかったり。

まあでもこうして新しい試みがされるのはいいことだし、
あの『SHOGUN』が出来たので、
日本国内でもいつかきっと良いドラマがまた生まれるはず。

今日はそんな感じで。
かわなみ

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