鴨川ランナー: 京都文学賞の小説を読んだ感想

グレゴリー・ケズナジャット著

京都文学賞の一般部門&海外部門で最優秀賞をW受賞して話題となった
グレゴリー・ケズナジャットさんの『鴨川ランナー』。

2021年10月27日、講談社より発売予定だそうです。

・京都文学賞 第2回受賞作の発表及び表彰式の開催について
https://www.city.kyoto.lg.jp/bunshi/page/0000282264.html

作者のグレゴリーケズナジャット(Gregory Khezrnejat)さんは
アメリカ出身の方で、
以前、同志社大学で 文学研究科 国文学を専攻されていたようです。
(・・なので思わず記事にしました。)

鴨川ランナー/グレゴリー・ケズナジャット

現在は法政大学におられ、
近いうちに同志社大学に来られる予定とのこと。

いろいろ論文を調べていると、
谷崎潤一郎などを中心に研究されていたみたいです。

京都文学書はまだ第二回が発表されたばかりの若い賞ですが、
W受賞という実力なので、本の内容もかなり期待できそう。

あらすじやストーリーはまだ詳しく書かれていません。(※追記)

京都新聞に冒頭文が掲載されていたらしいという噂を見たのですが見逃してしまったという…。

僕自身、学生時代に鴨川を走っていたこともあり、
ランナーの一人としてぜひ読んでみたいと思います。
読書好きの京都人はぜひ。

※公式サイトにてあらすじが紹介されてました。
日本に働きにきた外国人の視点で見た日本、 というものを描いた短編だそう。

もう一つ、「異言(スピーキング・イン・タングズ)」という小説も収録されています。

詳細は公式Webサイトへ。

講談社HP:
https://bookclub.kodansha.co.jp/product?item=0000355622

京都でやりたいことリスト101 by ブルータス

※追記(2021.10.26):
発売前にとある筋から本を読ませて頂いたのでネタバレなしレビューをざっくりと。

“外国人”として日本に暮らすことの不自由さ、
ソトから見るからこそ見えてくる京都の良さ、
日本にいる同胞をメタ的な視点でみる様子、
京都での不快な体験、などなど
おそらく実際の体験をもとにして書かれた小説なので、
リアリティーのある作品でした。

京都という舞台もうまく活かされ、
日本語への異物感が徐々に薄れていく様子なども
追体験できる不思議な感覚。
二人称「きみ」をここまでうまく使った作品というのも珍しいかと。

著者の方はそういう経験を経ても京都にいる、という事実。
そういった捻くれた愛が見え隠れする視点を、追体験しながら楽しんで読ませて頂きました。

留学生などが読むとどう響くんだろう、と思ったり。

発売後にまた記事を書こうと思います。

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