グルメ評論家の実情
こんな記事を読んだ。
・4人の著名レストラン評論家が実践する「必死の健康維持法」
面白かった部分をいくつか引用。
レストラン批評は、世界最高の仕事。文句は言えない。でも、この仕事は人を殺す。でも、それに触れるのはちょっとしたタブーだ。口に出さなくても、フードライター仲間はみんな、それを知っている。
私の体重が一定だったことはない。膨らんだりしぼんだり。でもいまは英国サイズの10(日本基準ではM)の服が着られるように、毎朝6時に「ハッピースケール」というスマホアプリに「体重測定の時間です」と教えてもらっている。私はその声に従って、電子体重計の上に立つ。ずっと罵り言葉を叫びながら。これのどこがハッピーなんだか。
こうして1日か2日、ごちそう三昧したあとは、強制的な断食に入る。絶不調な日は、巨大なモルモットみたいに家のなかをうろついて、水とオーツ麦とシード類で生き延びる。
鞍下肉の脂を精製した獣脂キャンドルの溶けたソースに浸った子羊肉、ジュニパーで味付けしたマトンが埋めこまれたグジェール(チーズを混ぜたシュー皮)、乾燥熟成させたターボット(大型ヒラメの一種)とキャビア、茶碗蒸し、ケイパーベリーを散らしたラミネートブリオッシュに……もうやめよう。
家ではシンプルで繊維質の多い、ベジタリアン向けの食事をすることだ。私がレストラン批評をするのは、たいていランチ。幼い子供がいるから、というのが表向きの理由だが、アルコールは飲まない派(飲んでもたしなむ程度)なので。それに、どこでも歩いていく。出された食事は完食しない。空腹時は、批評を書くのが難しくなるので避けている。
健康法としては、「プチ断食」をするというレストラン評論家もいたり。
こういうエッセイを読んで、
必然的に過剰なカロリーを摂取する必要がある職業と考えると、
なかなかキツい仕事だなぁと思った。
そう考えると、
パティシエもワインソムリエも、
羨ましいようにみえて、実はそうでもない部分もある。
どの職業にも、他人からは見えない苦労や報酬があるもので、
興味深いなと思った記事でした。
今日はそんな感じで。
かわなみ