『迷子になった拳』を見た感想@出町座

ラウェイ映画 / 今田哲史監督

“ミャンマー応援上映”ということで、前職の先輩に誘われて、
京都の出町座で上映中のラウェイ映画『迷子になった拳』を見てきました。

そもそもラウェイとは「地上で最も過激な格闘技」とされるミャンマーの国技。

まずはトレイラーを見てみてください。

“拳で殴り合い、しかも反則もほとんどない”
という過激なミャンマーの格闘技。

そのラウェイに打ち込む日本人選手の姿をとらえた映画でした。

ミャンマーは多民族国家で、
135民族もの民族がひしめきあって暮らしている国。

日本とはもう完全に別世界ですね。

5000万人以上の人口で、意外とたくさんの人がいるんだな、と驚きました。

迷子になった拳@出町座

格闘技の映画といえども、話はちょっと込み入っていて、

・2つの団体間での揉め事、
・RIZINへの繫がり
・相手の家族やバックグラウンド
・マイナー競技が日の目を見るかどうかのせめぎあい

などなど、

監督の目を通して、
いろんな出来事がひとつの物語にまとめられてました。

基本的に日本とミャンマーの間を行き来するストーリーでしたが、
そのほかの海外からはどういう見られ方をしているのかな?というのが気になったり。

海外で格闘技に明け暮れる人生も
刺激いっぱいで案外悪くないのかも。

ラーメン屋で練習が始まったシーン
もうフィクションかと思いましたね。笑

ブラジリアン柔術もそうですが、
成熟したスポーツの動向をみるよりも、
マイナー競技の方が見応えあるよね、と思うのは僕だけでしょうか?

ブラジリアン柔術というスポーツについて

 

ミャンマーのテロについて、
日本ではあまり報道されないですが、
被害は今現在も広がる一方で、
先輩も「電子部品が調達できない」とぼやいてました。

流血も頻繁にあるリアルな映画なのに、
女性のお客さんもそこそこいてびっくり。

いい映画だったんですが、
ドキュメンタリー映画はスケールさせにくいため、
こういうミニシアター系でやるしかないのかなぁと
ちょっと残念に思ったり。

昔、映画『ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ アディオス』
を出町座で見た思い出が甦りました。

京都出町座で迷子になった拳

そうそう、音楽でいえば、
サインワイン(「パッワイン」)の演奏もけっこう興味深かったです。
ガムランとかお好きなかたは気に入るはず。

試合中もガンガン演奏されててちょっと音楽のとらえ方がそもそも違うのかな、と。

あと、ラストの中島みゆきの「ファイト」のカバーも良かった。

4年も記録し続けた今田哲史監督の根気はすごいなぁと思うし、
試合の組まれ方とかほんとにリアルで(というかもちろん現実なのだけど)
現実がひとつの物語として出来上がっていたのはさすがだな、と思わされました。

格闘技やっている方や、人生に迷う人々にぜひ見てほしい映画。

ストイックな人の姿ってほんとかっこいいよね。

ただ、格闘技って強い者が勝つ世界なので、
そこはほんとに残酷だなぁと。

僕の名前も大樹なので、
金子大輝くんにはずっと感情移入して観てました。
K-1に転向しても頑張ってほしいですね。

僕のブラジリアン柔術も趣味レベルですが、
できる限り、ずっと続けたいなと。

人はなぜ闘うのか?
そんな問いに答える異色の一作です。

公式HP:
https://lostfist.com/

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