スタジアムを「減築」して持続可能にするという選択

スポーツ設計の世界

アズサ設計によるポッドキャスト番組「Think Sports(シンクスポーツ)」。

以前も紹介した、毎回さまざまな分野の専門家を呼んで
スポーツの新たな視点や魅力を探る音声コンテンツ。

最近、聞いてて印象深かったのが、
スポーツ関係の建築についてのエピソード。

 

たとえばカタールW杯後のアル=ベイト・スタジアム(Al-Bayt Stadium)は、
持続可能な規模にするため減築するという話が面白かった。

大会後は、客席部分の一部を外して、収容人数は約 32,000人に減築され、部材は他国のサッカープログラムに寄付することになっている。

スタジアムのあの規模・サイズのものを減築する、というのはすげー話。
増築じゃなくて、いらない部分を減らすという試み。

 

そもそもオリンピックのレガシーをどう活かすか@、というのは開催国の大きな課題。

ロンドン・スタジアムで考えた、スタジアム転用のあり方とは

ロンドンオリンピックの開催は、イーストロンドンの雰囲気を一変させました。オリンピックパークとして整備されたエリアは、もともと工場地帯で、土壌汚染の問題もあり、ロンドンの中でも治安が悪いと言われていた地域。しかし、オリンピックに向けて再開発が進み、主要駅であるストラットフォード駅にはヨーロッパ最大級ともいわれる新しいショッピングセンターもオープン。オリンピック後は、選手村だった建物が分譲・賃貸マンションとして転用され、すっかり住みやすい街に生まれ変わったようです。

そんなオリンピックのレガシーの中でも目玉といえるのが、メイン会場として開・閉会式や陸上競技が行われたオリンピックスタジアム。設計・建築は、スポーツ施設では非常に多くの実績を持つポピュラス社です。サッカーでは、イングランド代表戦が行われるウェンブリー・スタジアムや、アーセナルの本拠地エミレーツ・スタジアムもこの会社の作品。今回は、建築当初から、のちのち減築できるよう設計されたことで話題となりましたが、オリンピック終了後、誰がどのように活用するのかという点でも注目を集めました。

どうやらロンドン五輪でもその後ちゃんと活用されているみたいで。

 

Podcastでは他にも、

・シンガポールのHUB

・アメリカ T-Mobileスタジアム

など新たな試みをしているスタジアムがいくつか紹介されてました。

スイスのスタジアムでは、
おじいちゃん・おばあちゃんも楽しめる仕組みになっている、というのもなるほど。

 

日本でも、2023年3月開業予定の北海道ボールパークFビレッジでは
球場だけでなく、宿泊やショッピングが可能な球場が2023年にできたりも。

デザインもガラス張りでかなり斬新。行ってみたい。

このブログを見てくれている友人は
なんだかんだスポーツ好きも多いはず(?)なので、
こういう話題も増やしていきたいなと。

“げんちく” というワード自体初めて知ったけれども、
不要な部分をそのまま運んで別の場所で転用できるっていうのは目から鱗。

日本も身の丈にあったスタジアム経営をしてほしいなと思う夜でした。

今日はそんな感じで。
かわなみ

欧米のスキーやウィンタースポーツはなぜ盛り上がるのか@THINK SPORTS Podcast

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