ハヤカワ新書のNFT電子書籍にみる本の未来

Web3と出版業界

最近、ハヤカワ新書という早川書房の新しい新書レーベルが気になっている。

ジャンルも幅広く、ニッチな本が発売されるところもそうだけれど、
編集長は30歳(同い年)と聞いて、俄然応援したくなった。

それと同じく気になっているのは、
「NFT電子書籍」という世界初の試み。

この動画をみれば、だいたい仕組みがわかるようになっているけれど、
ざっくりまとめるとこんな感じ。

 

  • ユーザー同士で買う・売る・貸し借りができる
  • 限定コンテンツにアクセスできる
  • 作者を応援できる

 

Web3やNFTは、
人工知能の波に押されてバブルもはじけて
胡散臭さだけが残る界隈だったけれど
ようやくまともで実用的なものが出てきたな、という印象を受けた。

この記事もわかりやすいのでおすすめ。

NFT電子書籍では、スマートコントラクトによって「NFT電子書籍を誰から誰に受け渡しするか」という移管の指示を第三者の介在がなく、自動的に履行することができるので、FanTop上で、「転売される都度、出版社や著者などに一定金額が自動的に支払われる」という仕組みを簡単に作ることができる。

 

出版社サイドのメリットは他にもある。例えば、FanTopのようなNFTサービスを通じて書籍購入者にプッシュ通知を出したり、アンケート調査を行ったりと、マーケティングにも活用できる。

 

NFTの仕組みを活用すると、例えばミステリー小説に複数のエンディングを設定し、通常版とNFT版で異なるエンディングが読める、といった本作りも可能。

 

以前紹介した「空手コンバット」もスポーツとNFTをかけあわせた取り組みを見ていると
なかなか面白そうだし、脱・中央集権化という部分については今後も発展するんじゃないかと思っている。

応援の意味も込めて、とりあえず一冊買ってみたり。

今日はそんな感じで。
かわなみ

空手コンバットというスポーツ×テクノロジーな新競技

「京都/大阪SFの短編アンソロジー」が楽しみ。

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