「金井真紀の本でフムフム…世界旅」のコラムが良い。

海外旅行のエッセイ

最近ネットで見つけた、金井真紀さんという方のウェブ連載が面白いので軽く紹介。

「ロバのスーコと旅をする」高田晃太郎著 について紹介するコラム。

旅をしてあとに残るのは、屋台のおばちゃんとの何げない会話やバスターミナルにいた猫の記憶だ。世界を知りたいと思って出かけるけど、結局拾ってくるのはカケラだけ。本も似たようなもんで「すごい本を読んだ!」と興奮しても肝心なことはすぐ忘れて、ささやかな断片のエピソードだけがずっと残る。そんな頼りない読書スタイルですが、本で世界を旅していきます。よろしくお付き合いくださいませ。

 

初回に取り上げるのは、風変わりだけど読み応えたっぷりの紀行文。新聞記者をしていた青年が会社を辞めて放浪の旅に出る。そこまでは類型がありそうだけど、著者が選んだのはロバと共に歩く旅だからぶっ飛んでいる。

はじめて知ったけど面白そう。

 

 

「私の自由な東ドイツの少女時代」ズザンネ・ブッデンベルク著、深見麻奈訳 について。

 

わたしが最初に覚えたカタルーニャ語は「アスカラバット」、意味はゴキブリ。バルセロナあたりのサッカー場では、ダメな審判を「アスカラバット!」と罵ると聞いた。黒い服でちょこまか動く姿からの連想か。

 

本書は、東ドイツで育った女性作家の自伝的小説を漫画化したもの。原作者クラウディア・ルッシュは1971年生まれ。母親が反政府運動の活動家と親しかったため、家族の行動は常にシュタージ(秘密警察)に見張られていた。いつも家の前に張り付いていて、外出すればついてくる男たち。制服姿もいれば私服シュタージもいたという。彼らを指す隠語が「カケルラーケン」だった。物陰に潜む不気味な存在は、なるほどあの虫に似ている。

ドイツ語のガサゴソするような語感をとらえた文章。
残りも読んでみたくなった。

 

こうやって紀行文、海外旅行エッセイ本を紹介してくれるコラム。
こういうの一日の終わりにちょっと読むと、いい感じに現実逃避できるのでいいですよね。

今日はそんな感じで。
かわなみ

スポーツ賭博に対するアメリカ国内の反発と規制

「アメリカ文学の新古典」という都甲幸治さんのコラムが面白い

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