コロナ禍と飲食店のスペースについて
新建築オンラインで中村航さんという方が書かれた「屋外の飲食空間」というエッセイが興味深かったので軽く紹介。
そもそも日本は、都市のパブリックスペースの使い方が徹底的に下手だ。複数の法規制や運用上の課題があり、建築制限のある公園、交通優先の駅前広場、使用するのに警察への申請が必要な道路、といった具合にパブリックスペースそれぞれに使いにくさを抱えている。
「公募設置管理制度」(Park-PFI、*1)や公共R不動産など、官民によってさまざまな取り組みあるいはパークレット(*2)やマルシェを実現するための「社会実験」が、いわばもがくようになされてきた。
コンテナやパーゴラ、東屋も、原則的には建築物として扱われ、確認申請が必要となってくる。
行政手続きなどを簡素化し運営者がやりたことを実現する環境を整える一方で、運営者が現場にいなくてもうまくいくような仕組みを整えることが、小規模な利用を促す。
イギリス・ロンドンのコンテナを積み上げて飲食店やオフィス、イベントスペースを集めた「POP BRIXTON」fig.3。デンマーク・コペンハーゲンの再開発地区でストリートフードを集めた「REFFEN」fig.4。オランダ・アムステルダムの旧トラム操車場をリノベーションした複合施設の中心のフードホール「FOOD HALLEN」fig.5などだ。
参考例がどれも興味深いので、こういうのが好きな方はぜひとも。
東京・表参道の「COMMUNE」fig.6もそれにあたる。路地状敷地の暫定利用として、コワーキングスペース棟以外はすべて仮設的な構造物だ。
マレーシア・クアラルンプールの屋台街ジャラン・アロールfig.9では、沿道に飲食店舗が並ぶが、店舗前の歩道に屋台出店スペースと客席スペースが整備され、水道などのインフラが整えられている。
…「いかにして私たちの住む都市の価値を高めることができるか」という大きな問いに向けて集約させることができないだろうか。
引用だらけであれだけど、
時間があるときに整理したい。
今日はそんな感じで。
かわなみ