コスパより”タイパ”という考え方がZ世代にはあるらしい

タイムパフォーマンス?

Z世代において、コストパフォーマンスよりも
”タイムパフォーマンス”を重視する人が増えているとか。
(※Z世代とは、日本では1990年後半頃から2012年頃に生まれた世代のこと)

時間はもちろんなにより大切なものなんですが、
タイムパフォーマンス、といわれるとどうしてもミヒャエル・エンデの童話『モモ』の話を思い出して
ちょっともやもやします。

こんな記事もありました。

・失敗したくない若者たち。映画も倍速試聴する「タイパ至上主義」の裏にあるもの
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/84099

タイムパフォーマンスとZ世代

PodcastやYoutubeなど、
いまや再生速度を個人の好みに変えて見られる/聴ける時代

発表当時、アメリカで大きく批判されていた
Netflixの再生速度変更機能も、
知らぬ間に日本版でもできるようになっていたり。

(僕自身も長尺の海外ドラマは
さくっと1.5倍速でみることもたまにあったりもします)

 

で、少し話を飛ばすと、
Youtubeで映画ストーリーをダイジェストで紹介する
ファスト映画が問題になってます。

バイトや勉強、SNSや友達づきあいと
現代の学生たちからすれば、
「2時間の映画よりも、10分で見られるYoutubeを見る」
という方向に向かってしまうのも、まぁ仕方がない気も。

音楽も開始5秒のインパクト重視したものが増えたり、
「ながら聞き」できる、
PodcastやRadikoなどの音声メディアの再燃も
必然の流れだったのではないかと思います。

このままずっとこの傾向が続くのか、といわれると
僕は決してそうは思ってなくて。

 

「タイパ疲れ」というべきか たくさんコンテンツを消費することに嫌気がさして、
“時間をかけてカルチャーを楽しむ風潮”はきっと戻ってくるはず。

インスタントに消費するものが増える一方、

中国SF『三体』やTaylor Swift『フォークロア』
など骨太のエンタメ作品は現在でもしっかり楽しまれていると思います。

そういう例をみると、
“結局はコンテンツの出来次第”なんじゃないかと。

今はすぐに消費できるコンテンツが増えているため、
消費者もそうなる傾向にあるかもしれないですが、

じっくり楽しむ系の作品がもっと増えれば、
そういうものを楽しむ層も増えるはず。

Amazonから配信予定の
ロードオブザリングの新作『力の指輪』も壮大な物語になるそうで、
ストーリーをじっくり楽しむ、という文化はそうそう簡単には死なないはず。

コスパも”タイパ” “タムパ”も突き詰めすぎると何のために生きているかわからなくなるので、
いい塩梅で楽しみたいなぁと思う今日この頃です。

↓こういうのは30分以内で楽しめて、かつメッセージもしっかりしているので、
Netflixはさすがだなと改めった作品なのでおすすめしときます。

隔たる2人の世界: Netflixの短編映画がすごい

※追記(2022.6.5):意外とこの記事が読まれていてびっくり。

稲田 豊史さんの著作『映画を早送りで観る人たち~ファスト映画・ネタバレ――コンテンツ消費の現在形~』(光文社新書)がめちゃよかったので、また別の機会にブログで紹介したいと思います。

※追記(2022.12.10): 新語大賞2022年にて「タイパ」が一位に。みんな時間に追われてるんですね…。

2022年に読んでよかった本10選

ハリウッド映画は長尺化しているのか?という話(with “The Batman”)

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